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センター長ごあいさつ

谷野呉山病院 認知症疾患医療センターは、平成22年10月1日に開設しました。富山市、滑川市、立山町、上市町、舟橋村が現在の担当エリアです。
当センターでは、認知症の診療をはじめとして、
・認知症の容態に応じた、適時・適切な医療・介護等についての助言
・介護者への、支援についてのかかわり
・BPSDのために介護者が対応困難になっている認知症患者宅への、訪問看護・訪問指導(件数は少ないですが)
に取り組んでいます。

認知症、および認知症が疑われる方の初診につきましては、前もって電話での予約が必要です。かかりつけ医療機関のある方は診療情報提供書を持参していただきます。お薬手帳、薬剤情報提供書、血液検査の結果もご提示下さいますようお願いいたします。受診時は、ご家族の方の同伴をお願いしております。
まず精神保健福祉士が、いつ頃から物忘れがはじまったのか、患者さまやご家族がどんな症状で困っているのか、お話を聞かせていただきます。その後、認知症のスクリーニング検査としてHDS-R、MMSEを行い、頭部CT、胸部レントゲンを施行し、専門医の診察となります。診察終了後、患者さまとご家族に、病名、病態を説明します。ご家族に対して対応の仕方を助言します。
今後も当院で経過を診る必要がある患者さまは、物忘れ外来に来ていただきます。認知症の診断のために受診された患者さまや、BPSD(認知症に伴う行動と心理の異常徴候)が目立たない患者さまは、かかりつけ医療機関に紹介・逆紹介させていただきます。MCI(軽度認知障害)の患者さまには、認知症予防によいとされる過ごし方を説明し、1年後の受診を提案しています。

当院には認知症疾患治療病棟がありません。激しいBPSDのため在宅療養が困難となった事例や一人暮らしが立ち行かなくなった認知症の人には、ケアマネージャーにショートステイを手配してもらうようお願いしています。しかしどうしてもショートステイの利用が困難とされる場合はやむを得ず入院を要することになります。認知症疾患治療病棟を有する精神科病院への入院を依頼させていただく場合もあります。

認知症の人が、安心して、いつまでも住み慣れた地域で暮らせる時代になってきました。
多職種で協働して、認知症の人、介護者がうまく生活できるよう貢献したいと考えております。

医療法人社団和敬会 谷野呉山病院認知症疾患医療センター
センター長 島﨑 正夫

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